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相場会長代表理事記者会見
(平成23年9月1日)
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9月1日、ビール業界に関わる各社記者にご参集いただき、
相場会長代表理事記者会見を実施しました。
その要旨は下記のとおりです。 |
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| 会長代表理事記者会見内容 |
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3月11日、東日本大震災の発生直前まで、日本経済は、穏やかながら回復過程に入っておりました。しかし大震災と津波さらには同時期の原子力発電所の大事故は、東北・関東地方の太平洋地域を中心に極めて広範囲に亘って甚大な被害をもたらし、日本全体を取り巻く環境は一変しました。史上空前の大震災を経験し、日本経済の抜本的な再出発が求められています。
ビール業界も多大な被害を受け、その影響もあって、直近のビール市場は、1月〜7月累計では1,534千kl、対前年比96.6%と前年を下回る結果となりました。
また、1月〜7月の発泡酒は500千kl、対前年比87.8%、新ジャンル商品は1、100千kl、対前年比103.3%となっており、発泡酒、新ジャンル商品を含めたビール系飲料全体の課税移出数量は、97.2%と前年実績を下回る状況です。
ビール酒造組合加盟各社におきましては、生産体制の早期回復を図るとともに、新たな需要を喚起・創造して、日本経済の復旧・復興に貢献してまいりたいと存じております。 |
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(1)東日本大震災への対応
東日本大震災により、ビール業界も大きな打撃を受けました。生産拠点では、津波による浸水、貯酒タンクの倒壊、生産設備の損傷、製品の汚損・亡失、自動倉庫の損傷等の被害を受けました。また仙台・福島所在の加盟社営業拠点でも、震災直後使用不能となったところもあり、営業活動にも支障をきたしました。
缶蓋等の資材メーカーが被災したことにより、資材の納品が滞ったこと、東京電力による計画停電、更に消費者の買いだめ行動もあり、加盟各社の製造・商品供給も大きな影響を受け、受注に応じ切れない事態となりました。その結果、各社とも、一部商品の休売、新商品の発売延期、主力商品への集中生産、広告宣伝を始めとした各種販売促進活動の中止・延期等の対応を余儀なくされました。
更に、福島原発放射能漏れによる輸出規制、自粛ムードによる業務用市場の不振等、様々な影響を受けました。
このような状況下で、加盟各社は、義捐金の拠出、ミネラルウォ−ター・補助食品等支援物資の提供、被災地への社員ボランティアの派遣等を通じて、震災直後より迅速な支援活動に全力を挙げました。
監督官庁である国税庁とは、震災直後より密接に連携し、業界内の被災状況の取りまとめ・報告、被災関係通達の受信と加盟各社への連絡、被災酒類の戻入及び還付手続きの弾力的な運用についての要望の提出等、迅速に対応いたしました。電力需給対策本部による節電要請には、対象地域をはじめ全社的な節電計画を各社毎に策定するとともに、節電実行上の障害となる規制に対する緩和要望を取りまとめ、経団連を通じて提出いたしました。現在、加盟各社とも様々な方策を講じて、計画の実行に努力を傾注しております。放射能漏れによる輸出規制についても、関係省庁と緊密に連絡し、加盟各社へのタイムリーな情報提供に努めました。
加盟各社の生産体制は、他地域工場への生産移転、被災工場の生産能力復旧等により、徐々に商品を安定供給できる状況となっております。
震災への対応は現在なお進行中の極めて重大な課題です。加盟各社は、ひとつひとつの課題解決と、ビール市場の活性化に取組むとともに、一日も早い復興に貢献するべく、使命感を持って出来る限りの活動を継続していく所存です。
(2)公正取引の推進
平成18年8月に国税庁より、「酒類に関する公正な取引のための指針」が発出されております。また、独占禁止法の一部改正にともない、平成21年12月に、公正取引委員会の「不当廉売ガイドライン等」が改定され、平成22年11月には「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」が発出されました。
加盟各社は公正な取引の推進のため、自主ガイドラインを策定して、厳格に遵守するとともに継続的な見直しを行っております。
ビール酒造組合は、各社自主ガイドラインの遵守体制の整備と的確な運用を促進するとともに、国税庁・公正取引委員会発出のガイドライン等の周知を図っております。本年1〜3月、全国10ヶ所にて支部調査員会を開催し、「公正な取引の推進」「優越的地位の濫用問題」「労務提供問題」を中心にヒアリングと意見交換を行いました。引き続き、市場実態の把握に努めながら、公正取引に向けた活動に取り組んでまいります。
(3)税制要望活動
ビールに課されている酒税、消費税の合計額は小売価格の45.1%を占め、突出して高いものになっています。発泡酒についても34.3%、新ジャンル商品でも24.9%といずれも高い水準です。諸外国と比較すると、日本のビールの酒税額は実にドイツの20倍、フランスの14倍、アメリカの12倍となっています。また、国内の他の酒類と比較してもビール、発泡酒、新ジャンル商品の酒税は、高率なものとなっております。
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(ビール酒造組合調べ 平成23年6月)
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平成元年(1989年)に、消費税が導入された際、乗用車、電化製品等の奢侈品への個別間接税は段階的に廃止されました。また、従価税や級別制度が廃止されたこと等により、清酒やウィスキーに関しては実質的に大幅な減税が行われてきました。ビールは、消費税導入時に調整程度の減税は行われたものの、今日まで高い税率のまま残されてきています。
「発泡酒の税制を考える会」が今年7月に実施した「『ビール』『発泡酒』『新ジャンル商品』の飲用動向と税金に関する調査」では、ビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税が、「高すぎる」と感じている消費者は約7割に達しています。
平成6年をピークに年々減少傾向にある総需要を回復するためにも、ビール・発泡酒・新ジャンル商品に課せられた酒税の減税は、ビール業界にとって最重要の課題であります。
ビール酒造組合は、「発泡酒の税制を考える会」と共に、消費者の皆様のご期待に応えるためにも、酒税の減税要望活動に全力で取り組んでまいります。 一方、政府は、「社会保障と税の一体改革」において、消費税を2010年代半ばまでに段階的に10%まで引き上げることを検討しています。
現在、ビール・発泡酒・新ジャンル商品には極めて高額な酒税が課せられている上、さらに消費税が課せられた「タックスオンタックス」の構造になっています。現状のままでの消費税の増税は、消費者に一層重い税負担を強いることになります。消費税増税時には、この消費税と酒税による極めて重い税負担が軽減されるよう併せて要望してまいります
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(4)適正飲酒に対する取り組み
@WHOの取り組みと業界の対応
昨年5月に、「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」がWHO総会で採択され、戦略に基づいた活動が進められています。本年2月には、ジュネーブでWHO主催による各国政府公衆衛生担当者会議(WHO Global counterparts meeting)が開催され、世界戦略の推進体制が決定されました。また、会議の最終日には各国のアルコール消費量やアルコールに関する規制状況等をまとめた報告書「Global status report on alcohol and health」が発表されました。
ビール酒造組合は、世界の大手アルコールメーカーで構成するGAPG(Global Alcohol Producers Group)に加盟し、GAPGは世界18カ国において、
・業界の自主基準づくりのサポート
・飲酒運転の防止活動サポート
・違法酒の実態調査
の三つをテーマとしたCSR活動を展開しています。活動は本年で2年目に入り、それぞれの国で活動の成果が出てきております。
ビール酒造組合は引き続き、世界のアルコール業界と協力し、WHOの世界戦略の推進に貢献してまいります。
A未成年者飲酒防止・酒類の広告自主基準の取り組み
国内では、国税庁等の所轄官庁とも連携し、適正飲酒の啓発活動や、酒類の広告自主基準の改定等を行っております。
平成17年にスタートした未成年者飲酒防止の啓発活動である「STOP!未成年者飲酒プロジェクト」につきましては、本年も強力に推進しております。このプロジェクトは、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、カラオケスタジオ業界の参加協力もいただき、キャンペーン認知率も既に84.9%にまで達しております。
今後も創意工夫を重ね、より効果的なプロジェクトとなるよう展開してまいります。 「未成年者飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞募集キャンペーン」は、平成14年にスタートし、本年で10回目を迎えます。本キャンペーンは、中学生・高校生自身がポスターやスローガンを制作し、また学校や家庭、地域を巻き込んだ活動を通じて、未成年者飲酒防止に対する意識を高めることを目的としています。この取り組みは、地道ながら大変意義深いものと考えております。また、本年1月には、審査委員長の東ちづるさんが、昨年、学校賞を受賞した中学校・高等学校を訪問し、講演会を行いました。
調査(*)によると、近年、日本では、未成年者の飲酒経験率等は減少傾向にあることが報告されております。
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(*)内閣府: 平成20年度青少年有害環境対策推進事業(青少年の酒類・たばこを取得・使用させない取組に関する意識調査)報告書平成21年3月.
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ビール酒造組合では、未成年者飲酒の防止に向け、引き続き、両キャンペーンを中心とした啓発活動に積極的に取り組んでまいります。
酒類の広告自主基準については、不断の見直しと改定に取り組んでおり、昨年は、TV広告について、
・提供する番組の成人視聴者構成比を70%以上に引き上げ
・妊産婦の飲酒に関する注意表示の追加
・広告を行わない時間帯の拡大
等の改定を実施いたしました。今後も、社会的な要請を踏まえたうえで、メーカーとしての社会的責任を果たすべく、自主基準の内容を充実させてまいります。
(5)物流への取組み
ビール酒造組合が事務局を運営している「Pパレ共同使用会」の加盟社数は、8月31日現在57社となりました。パレットの共同使用を進めることにより、物流効率の向上を図っております。
一方、会に加盟せずにパレットを使用している企業・組織に対しては、無断使用防止やパレット返還の申し入れを行い、流失防止に積極的に取り組んでおります。
また、平成20年12月より、日本パレットレンタル社に委託し、酒類・飲料の流通外へ流出しているパレットの回収を強化し、本年6月までに約7万枚以上を回収いたしました。引き続き、パレットの流通実態調査や物流専門紙への広告掲載等を通して、適正な使用に関する啓発活動を行うとともに、回収促進を図ってまいります。
(6)環境問題
@地球温暖化防止
ビール酒造組合は、日本経団連の「環境自主行動計画」に設立当初より参加することで地球温暖化対策への取り組みを進めてきました。既に2009年末において、加盟社平均で1990年比50%を超えるCO2削減を達成しております。
また、温暖化防止に向けた最近の取り組みとして、ビール類のカーボンフットプリント(CFP)の算定基礎となる、「商品種別算定基準(PCR:Product Category Rule)」を加盟社の協働で策定し、本年1月、「ビール類PCR」としての公式認定を受けました。
多品種少量生産が進む中で、一層のCO2削減を推進していくことは、メーカーにとって厳しいものがありますが、低炭素社会の実現に向け、更なる削減努力を継続し、産業界全体のCO2削減に貢献してまいりたいと考えております。
A循環型社会の実現
日本経団連の環境自主行動計画のもうひとつの柱である、「循環型社会の実現に向けた取り組み」では、加盟社の全ビール工場で発生する副産物や廃棄物について、再資源化率100%を1990年にいち早く達成しました。
容器包装に関しては、関係する8団体で策定した自主行動計画に基づき、ビール業界としてもその責務を果たすべく、全力で取り組んでまいりました。
2009年のリサイクル率は、
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・ガラスびん |
: 68.0% |
(2010年目標70%以上) |
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・スチール缶 |
: 89.1% |
( 同 85%以上) |
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・アルミ缶 |
: 93.4% |
( 同 90%以上) |
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・段ボール(*) |
:100.6% |
( 同 90%以上) |
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となり、自主行動計画で設定された、スチール缶、アルミ缶、段ボールの2010年目標を前倒しで達成、ガラスびんも目標達成に向け着実に取り組みを進めています。 |
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(*)段ボールは輸出入分を含む
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2013年、容器包装リサイクル法改正が予定されており、ビール業界は、自らの役割を果たしながら循環型社会の実現に向け積極的に貢献してまいります。 |
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国際技術委員会(BCOJ
魅力的な商品の開発、美味しさの実現、お客様への安全の提供等に関する技術的な知見を高めていくため、ビール酒造組合では「国際技術委員会(BCOJ)」を設置しております。主として、
・ビール醸造技術の向上と品質保証に関る分析法の整備
・海外機関との協働による分析法の国際標準化推進
・国内・海外ビール関連組織との技術交流
の三点を課題として活動しております。
また、ビール各社の海外醸造学会での最新技術の発表を日本国内で再演するBCOJ年次大会を毎年実施しており、本年は11月に開催する予定となっております。
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こうした活動を通じ、国際レベルでのビール醸造技術の発展に向け、今後も、加盟社協働で取り組んでまいります。
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(*)11月10日(木)〜11日(金) 東京都千代田区永田町の星陵会館にて開催。
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(8)安全・安心
ビール酒造組合では、原料である大麦、ホップから最終製品に至るまで、法令の遵守はもとより、さらなる品質の向上と安全性の確保を最重要課題として捉え、引き続き活動を推進いたします。福島第一原発事故に伴う農作物の放射能汚染に関しては、ビールの原料である大麦、ホップ等の安全性の確保のため、農林水産省、全国農業協同組合連合会、全国主食集荷協同組合連合会、全国ホップ農業協同組合連合会等の関係諸機関と連携を密にし、お客様に安心いただける確実な品質保証に今後とも全力で取り組んでまいります。 また、原料の残留農薬に関しては、国内外の情報収集に努め、「ポジティブリスト制度」を確実に遵守できるよう活動を継続してまいります。 ビール酒造組合は、これからもお客様に世界一の「安全と安心」をお届けできるよう加盟各社とともに、全力を挙げて取り組んでまいります。
ビール酒造組合は、以上述べました事業を行い、自由公正な事業活動の機会を確保し、酒税の保全に協力し、組合員相互の利益増進を図るとともに、酒類業界の安定と健全な発展に努力を傾注してまいります。 今後とも当組合の活動に対しまして、ご理解とご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。 |
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以上 |
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