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会長記者会見
     
  寺坂会長代表理事記者会見
(平成22年8月24日)

 
     
 
8月24日、ビール業界に関わる各社記者にご参集いただき、
寺坂会長代表理事記者会見を実施しました。
その要旨は下記のとおりです
寺坂会長代表理事
 

 
会長代表理事記者会見内容
 
 
     
  1.会長代表理事就任にあたって

  会長代表理事就任にあたりまして、ビール業界の状況とこれから一年間取組んでいく上での基本的な考えをご説明いたします。

  国内の市況につきましては、企業収益の改善や個人消費の持ち直しなど一部回復の兆しは見られるものの、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況であります。

  消費者の生活防衛意識や節約志向の高まりによる低価格志向は、酒類業界におきましても、少なからず影響を及ぼしております。

  直近のビール市場は、1月〜7月累計では1,589千kl、対前年95.5%と前年を下回る結果となりました。

  ビール業界を取り巻く環境は依然として厳しいものの、ビール各社はさまざまなライフスタイルや価値観にあった、ビールならではの付加価値の高い商品の開発や、おいしい飲み方などのビールにまつわる情報の発信を継続し、ビール市場の活性化に努力してまいる所存です。

  なお、1月〜7月の発泡酒と新ジャンル商品に触れますと、発泡酒は570千kl、対前年比80.3%、新ジャンル商品は1,066千kl、対前年比110.9%。発泡酒、新ジャンル商品を含めたビール系飲料全体の課税移出数量は、1月〜7月96.7%と前年実績を下回る状況です。また、大手組織小売業を中心として販売されております輸入新ジャンル商品につきましては、売上が伸長しており、業界として動向を注視しているところでございます。

  ビール酒造組合として、今後取組む課題は次のように考えております。

2. 今後の課題

(1) 公正取引・市場問題
 会員各社は健全な酒類業界の発展に向け、平成18年8月に国税庁から発出されました「酒類に関する公正な取引のための指針」に沿うべく自主ガイドラインを策定し、その遵守・見直しを継続しております。

  また、平成21年12月には、独占禁止法の一部改正にともない、公正取引委員会により、「不当廉売ガイドライン等」の改定が行われました。

  組合では、各社策定の自主ガイドライン遵守体制の整備、「不当廉売ガイドライン等」の改定内容の周知をはかりながら、引き続き公正取引に向けた活動に取組んでまいります。

(2) 税制要望活動
  ビールには、永年にわたり極めて高率・高額な酒税が課せられてきており、その水準は国内の他の酒類や諸外国のビールと比較して、極めて高いものとなっております。諸外国との比較ではドイツの22倍・フランスの15倍・アメリカの12倍となっております。私どもはこれまで、ビール酒税の大幅な減税の実現に向けて取組んでまいりました。しかしながら平成18年度の酒税改正時に小額な減税が実施されたものの、高い税負担率は依然として解消されておりません。今後とも、大幅なビール酒税の減税実現に向けて取組んでまいります。 また、「平成22年度税制改正大綱」には、「酒税は、消費税と実質的に二重の負担をもたらすものであると同時に、これまで安易な財源確保策として用いられてきたという問題があります。」とこれまでとは違った観点で酒税について記載されています。酒税と消費税トータルの税負担軽減についても、9月以降の政府税調、関係官庁での税制抜本改正の議論を注視しながら加盟各社と共同で取組んでまいります。

  また、「発泡酒の税制を考える会」として発泡酒の減税の実現と新ジャンル商品の酒税据え置きにつきましても、同時に取組んでまいります。

(3) アルコール関連問題
@WHOのアルコール関連問題に関する世界戦略
  本年5月に開催されたWHO総会において「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」が採択されました。

  当組合でも、世界戦略の指針に則り、時代の要請等を斟酌し、関係官庁等との連携をはかりながら、「アルコールの『有害』な使用の低減」に向けての活動を行い、業界としての社会的責任を果たしていきます。

A「酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準」(以下「自主基準」)の改定
  ビール酒造組合では、業界団体である酒類業中央団体連絡協議会(以下「酒中連」)加盟団体とともに随時、社会的な要請(未成年者飲酒防止、適正飲酒推進等)に応えるため、「自主基準」の見直しを行ってきており、昨年7月にはスポンサー提供する番組の成人視聴者比率の50%から70%への引き上げ(平成22年4月実施)、本年2月には酒類のテレビ広告への妊産婦注意表示の追加(平成22年4月実施)、自粛時間の延長(平成22年10月実施)等の改定をしております。

B「STOP!未成年者飲酒」プロジェクト
  平成17年から開始しました「STOP!未成年者飲酒」プロジェクトでは、本年度もコンビニエンスストア、スーパーマーケット業界との連携や日本カラオケスタジオ協会の参加協力も得て、未成年者飲酒防止の啓発活動を展開しております。

  本年は、「なぜ、未成年者の飲酒がいけないのか」について、未成年者の身体への影響、取り巻く環境・ルールの観点からより強いメッセージを作成しました。

  全国9エリア(首都圏、中京地区、京阪神地区、四国地区、札幌市、仙台市、広島市、福岡市、那覇市)における交通広告、雑誌・新聞広告等を利用し引続き活動を推進してまいります。

C「未成年者飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞募集キャンペーン」
  平成14年から取組んでいる「未成年者飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞募集キャンペーン」は、今年で9回目を迎えることが出来ました。

  今年も6月15日より募集を開始しております。また、今回新たに審査委員長として、テレビのコメンテーター、ボランティア活動等で活躍されている東ちづる氏をお迎えしました。学校賞受賞校に対してはフォローアップ活動として、審査委員長による現地での講演会も企画しています。この活動を強力にサポートしていただきながら、より多くの参加を目指して取組んでまいります。

(4) 物流への取組み
  ビール酒造組合が事務局を運営しているPパレ共同使用会は、現在54社となり、パレットの共同使用を進めることにより、物流効率の向上を図っております。

  一方、会に加盟せずにパレットを使用している企業・組織に対し、無断使用防止・パレット返還の呼びかけを行い、流失防止に積極的に取組んでおります。

  平成20年12月より、日本パレットレンタル社に委託し、流通外へ流出しているパレットの回収促進を強化し、本年5月までに約34千枚のパレットの管理外回収を行いました。引き続きパレットの適正な使用に関する啓発活動を行ってまいります。

(5)環境問題
@地球温暖化対策
  ビール業界では、早くから地球環境保全を重要な経営課題の一つと認識してきました。ビール酒造組合の加盟各社は、日本経団連の環境自主行動計画に設立当初より参加することで地球温暖化対策への取組みを進めております。

  そして、日本経団連では、ポスト京都議定書の産業界の取組みとして、昨年12月に「日本経団連低炭素社会実行計画の基本方針」を策定いたしました。ビール業界では、この計画に参画することを決定し、引き続き、温室効果ガス排出量の更なる削減に向け鋭意努力を続けていきます。

A廃棄物対策
  日本経団連の環境自主行動計画のもうひとつの柱である、「循環型社会実現に向けた取組み」につきましては、現在も継続して進めております。工場で発生する副産物や廃棄物について、再資源化率100%をいち早く達成しました。

  容器包装に関しましては、関係する8団体で策定した自主行動計画に基づき、ビール業界としてもその責務を担ってきました。因みに平成20年におけるリサイクル指標は、ガラスびん(66.5%)、スチール缶(88.5%)、アルミ缶(87.3%)、 段ボール(95.6%)となり、自主行動計画の平成22年度目標(ガラスびん70%以上、スチール缶85%以上、アルミ缶90%以上、段ボール90%以上)に対して、スチール缶と段ボールについては前倒しで達成し、ガラスびんとアルミ缶についても目標達成に向け着実に取組みを進めております。

  引き続き、容器包装リサイクル法の次期見直しに向けた業界としての取組みの検討、及びリユース分野での取組み強化の2つを今後の重点課題として関連団体と共に対応してまいります。

Bカーボンフットプリント(CFP)
  ビール業界では、環境に対する企業の社会的責任を果たすべく、CO2の見える化実現を進めるための一方策として、経産省主導で実施されているCFP試行事業に自主的に参画しました。

  平成21年6月に、ビールPCR(商品種別算定基準)策定自主ワーキンググループを結成し、ビール業界統一のCFP制度設計、ビールのPCR策定と公式認定取得を目指し現在も活動を続けております。

(6)国際技術委員会(BCOJ)
 魅力的な商品の開発と美味しさの実現、お客様への安全のご提供と信頼の獲得のため、ビール酒造組合の中に設置されている「国際技術委員会(BCOJ)」を中心に
  @ビール醸造技術の向上
  A品質保証の基盤となる分析法の開発と国際標準化推進
  B海外のビール関連組織との技術交流
に一丸となって取組んでおります。

  平成22年春に日本の最先端ビール醸造技術情報を集約した「ビールの基本技術」の全面改訂版を刊行し、秋には12の新規ビール分析法を追加した「BCOJビール分析法」改訂版を発刊する予定です。

  また、ビール各社の海外醸造学会での最新技術の発表を日本国内で再演するBCOJ年次大会を毎年実施しており、20周年記念となる本年は11月11日(木)、12日(金)の両日に開催する予定です。

  今後もビール醸造の基盤技術の向上および品質保証技術の進化に向け取組みをさらに充実してまいります。

(7) 安全・安心
近年、食の安全を大きく揺るがす事件が多発する中、平成21年9月1日に消費者庁が発足し、消費者の「安全」確保に向けた行政体制が整いました。

  ビール業界では原料である大麦、麦芽、ホップから最終製品に至るまで、法令の遵守、および品質の維持・向上と安全性の確保を最重要課題として捉え、関係諸機関と連携を密に図り品質保証を徹底しております。

  原料の残留農薬基準に関しましては、「ポジティブリスト制度」を遵守するとともに、世界の原料栽培に関する情報収集に努めながら、適正な基準値設定のた めの働きかけを行っております。

  ビール業界は、今後も関係諸機関との連携を一層強固にして、お客様に安全・安心をお届けする活動に努めてまいります。

3. 終わりに

  ビール酒造組合は、以上述べました事業を行い、自由公正な事業活動の機会を確保し、酒税の保全に協力し、組合員相互の利益増進を図るとともに、酒類業界の安定と健全な進歩発展に尽力してまいります。

  今後とも当組合の活動に対しまして、ご理解とご支援を賜りますよう心からお願いいたします。
 
 
以上
 
     
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