「未成年飲酒防止」に関する理解や問題意識を高めるための取組み

鹿島灘に面した温暖な地域にある本校の生徒は大変落ち着いた生活をしているものの、学習や運動で積極性に欠ける面がみられる。ほとんどの生徒が隣接する小学校から進学し、あまり変化のない人間関係の中で、友だちとの関わりがうまくいかず、人間関係に課題のある生徒が多い。そこで、「子どもたちに強くしなやかな心を育てる」実践として、「飲酒防止」をテーマにした健康教育を実践した。

<取り組み内容>

子どもたちが近い将来直面する「飲酒」をテーマにした保健体育科(保健分野)の授業実践をベースに、全校生徒参加の「飲酒防止教室」を実践した。3年生の保健体育科の授業では、飲酒について知っていることをブレインストーミングで話し合い、正しい知識の確認をした。その後、後輩に向けた「飲酒防止」のポスターを作製した。また、「飲酒のきっかけ」について話し合い、「好奇心・興味」「親しい人からの誘い」がほとんどであることを確認し、「飲酒防止教室」での縦割り班活動につなげた。
 なお、「飲酒防止教室」は、民間団体の協力で毎年2時間計画で実施しており、3年生が作製したポスターを見学し、医師や保健所職員から正しい知識についての講話を受ける。その後、生徒保健委員会の説明をもとに、教員や民間団体、保護者とともにグループを作り、3年生がリーダーとなって「親しい人から飲酒を誘われた際の対処の仕方」「酒の広告分析」についてグループワークを行い、自分の言葉で自分らしく断るための見通しや、正しい情報を見極める力について学んだ。